DATA MARKETING
データマーケティング

インサイトの抽出方法とデータマーケティング施策への活かし方

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インサイトを見つける方法とデータマーケティング施策への活かし方

要約:「“人の目”によるデータ分類 + 既存データ + 企業目線」でインサイト抽出

インサイトの発見方法:データ分類 → データ毎のフラグ付け → フラグの定義付け → 全てのデータにフラグを付ける →インサイトを抽出 → 既存のデータを統合する → 企業が重要視するセグメントを軸にインサイトを深掘る → 分析結果を元に施策展開

インサイトを見つけてきた実績: WOWCOMは、4年間にわたるエフエム東京様のデータマーケティングBANDAI SPIRITS様の人気商材“一番くじ”のインサイト抽出など様々な取り組みを実施。

WOWCOMマーケターの分類能力:WOWCOMのデータマーケティングチームは、コールセンターでの顧客対話を基に強い洞察力でフリーアンサーを分類しつつ、あえて「人の目で見る」分析手法を採用。

フラグ付け後のプロセス:フラグ付けが完了した後、データは出現率や重要度に基づいて定量化され、また既存のデータ(売上、顧客データ etc)を組み合わせることでインサイト抽出の精度を高める。

分析の切り口の選定:分析のアプローチはクライアント企業の優先視点に基づき、地域別、販売方法、担当者ごとなど、様々な角度からインサイトを洞察し、クライアントが理解しやすい形で結果を提供。

6つのステップでインサイトを抽出。

事業を営む者なら誰もが、インサイトを抽出したいと考えるものです。では、インサイトはどのように抽出すればいいのでしょうか?

WOWCOMのデータマーケティングは、『4年にわたるエフエム東京様のデータマーケティング』や『BANDAI SPIRITS様の“一番くじ”サービスの本音調査』などを例に、インサイトの抽出を通じて事業の成長を支援してきました。

インサイトを抽出するためのステップは以下の通りです。

  1. 調査データを分類し、フラグの定義を設定する。
  2. 全データに対してフラグを付ける。
  3. インサイト(=企業が以前に気付かなかった潜在的な強みや弱み)を抽出
  4. 既存のデータを統合する。
  5. 企業が重視するセグメントを基に、インサイトをさらに深掘る。
  6. 策定した施策を実行に移す。

それぞれのステップで重視すべき点について詳しく解説します。

※関連資料:インサイトの見つけ方

スピーカー

横関 彩

2009年にWOWOWコミュニケーションズに新卒入社。 WOWOWカスタマーセンターの業務コーディネートやWOWOWの営業/プロモーション/広告・宣伝などを経て、アナログとデジタルのコミュニケーション設計やCDPの構築・導入・データ分析等を担当。現在はWOWOWで得たノウハウの外販展開を推進中。ポッドキャスト

インタビュアー

原澤 陽

合同会社HARAFUJI Co-Founder COO | 大学在学中の19歳より株式会社ギャプライズにてBtoCデジタルマーケティング、BtoBマーケティング、法人営業に従事。その後、チーターデジタル株式会社にて法人営業を経て、 現在は合同会社HARAFUJIの共同創業者として独立。BtoBマーケティングを中心とした戦略および戦術支援事業に従事している。登壇実績

インサイトの抽出方法

━━━前回、「“お客さまの声”を集める時の注意点は2つ。」について伺いましたが、収集した“お客さまの声”をどのように分析し、インサイトを抽出していますか?

まずは調査データの分類作業から始めます。

定性と定量調査から収集したお客様の声をExcelに集約し、定量データは視認性を高めるためにグラフ等に整形します。

プロジェクトの先頭に立ち、調査の目的と依頼元企業の課題に精通した弊社のマーケターが、数万件の中から約数千件を、経験に基づいて初期分類します。

“お客さまの声”の集め方。最後は数万件を「人の目で見る。」」でも触れたように、テキストマイニングなどの技術では日本語の文脈を適切に解釈できません。

━━━さきほど「人の目で読む」とありました。アンケートの分析において「人の目で読む」と機械を使う分析によって、アウトプットにどのような違いがありますか?

日本語の解読において、機械は正しく判断できない場合があります。

例えば「やばい」という言葉は、テキストマイニングだと、おそらく1つのワードとしか見られません。

しかし、全体の文章を読んだ時に、何に対して「やばい」と言ってるのかによって、「やばい」がネガティブなのか、ポジティブなのか変わってきます。

この判別が、機械だとまだ難しいと考えています。

文章全体を読み、何に対して「やばい」と言ってるのか。意味の捉え方であったり、意訳したり、何が「やばい」というキーワードを引き出しているかなど、やはりツールだと分からない部分が日本語だと多分にあります。

そのあたりの文脈を捉え、意味を読み解く。

また、特定の人が言っているのか、全体で言っているのかなども含め、重要なキーワードが何かを見つけるには「人の目」が一番だと考えています。とは言え、機械が得意な点もあるので、人の目と機械、両方使って分析を行なっています。

“お客さまの声”の集め方。最後は数万件を「人の目で見る。」

そのため、経験豊富な人材が時間をかけ、最終的には数万件に渡るすべてのデータを「人の目で見る」分析手法で確認しています。

マーケターによる分類後、各要素にフラグを付け、チームメンバーとの協議を経て、特定のフラグへの分類基準について合意し、指示します。

この段階では、マーケターに加えてプロジェクトチーム全員で「タグ付け」と呼ばれる作業を共同で進めます。このプロセスを通じて、マーケターが初期のインサイト分類を実施し、その後チームに分類の根拠を説明した上で、最終的に全メンバーで数万件のデータを精査します。

━━━始めにマーケターがインサイトを分類すると仰いましたが、具体的にはどのように行っていますか?

シンプルに、まずは情報を読み込みながら「多くの人が何について話しているか」を把握し、そのトピックを分類していきます。

また、一つの回答に複数の分類があることもあります。

例えば、回答が長文だった場合。その文章内で複数の分類を行い、結果として一つの回答に多くのフラグが付くこともあります。

時には初期の数千件の分類作業完了後、他の回答を検討する中で新たな分類フラグが必要だと気づくことがあります。

新たなフラグが必要と判断された場合、最初の数千件を含む全回答を再検討し、既存のフラグ付けにもその新しいフラグを適用すべきかどうかを検討します。

なぜ、WOWCOMはインサイトを抽出できるのか?

━━━新しい分類を見つけたらやり直すんですね…。そもそも、なぜ、そのような分類作業がWOWCOMのマーケターはできますか?

経験に裏打ちされた洞察力が、私たちの分類能力の核心であると考えています。

弊社のデータマーケティングは、親会社WOWOWにおけるフリーアンサー分析の実績、分析手法の形式化によって、この手法を多様な企業に適用し、様々なビジネスモデルにおける分析業務を展開しています。

さらに、私たちの主力事業であるコールセンターでの経験が、個々のお客様の声を深く理解する能力を養い、事業やサービス改善に不可欠なお客さまの声を自然と識別できる目利きを培ってきたと感じています。

これにより、フリーアンサーに含まれる僅かな情報からでも「これは重要なお客さまの声である」と的確に分類できているのだと考えています。

━━━フリーアンサーを分類され、全てにフラグ付けを行った後は、どのようなことをされますか?

フラグ付け完了後、出現率や重要度といった指標を用いてフラグごとのデータを定量的に変換し、視認性を高めていきます。

このプロセスでは単に数値化することではなく、製品やサービスの強みや弱みを示すキーワードを識別することに重きを置いています。

この分析を進めることで、企業が以前に気付かなかった潜在的な強みや弱みが明らかになることが多いです。

これこそが、探し求めていた“インサイト”なのです。

そして、これらのインサイトを示すキーワードの言及率など、具体的な定量データに落とし込み、さらに分析を深めていきます。

フリーアンサー分析では「読むだけで終わらせてしまう」という誤りに陥りがちですが、データを定量化し視覚的に分かりやすくすることで、この問題を克服します。

定量化を行うことで「コロナ前後で“ロイヤル顧客の特徴”に変化はあったのか?」にも述べたように、定期的なアンケートを通じて変化を捉え、それを新規顧客獲得やロイヤル顧客向けの施策に活かすことが可能になります。

━━━今回のテーマが“ロイヤル顧客とは?”ですが、コロナ前後でロイヤル顧客の定義の仕方は変えましたか?

そもそもコロナに関わらず、ロイヤル顧客の定義は一回で決まるものではなく、定期的に見直す必要があります。

そもそも、ロイヤル顧客は定義すべきなのか?」で話したように、ロイヤル顧客のパターンはいくつかあります。パターン毎に変化を読み取り、タイミングを見て、改めてどういう人達がロイヤル顧客なのか、定義を調整しています。

一回決めたらそれで終わりではなく、見直しを掛けていくのが大事です。ロイヤル顧客の定義は時代ないし環境によって変わります。

コロナ前後で“ロイヤル顧客の特徴”に変化はあったのか?

インサイトを抽出した後、既存データを付け加える。

━━━“インサイト”を抽出した後は、どうされますか?

クライアント企業が保有する売上データ、購買人数、購買属性データなど、既存データを“インサイト”に組み入れます。

これらの情報を統合した“インサイト + 既存データ”を基に、弊社のマーケターが市場を細分化し、分析を展開します。

例えば、製品が販売されている地域や購買チャネル(店舗やECサイトなど)に基づき、重要なセグメントを特定します。地域別のセグメントでは「関東では“インサイトA”が多く言及されているが、関西では“インサイトB”が目立つ」といった違いが明らかになります。

この分析により「関西で売上が高いのは特定の強みが原因だ」や「関東でのネガティブな傾向はこの原因によるものだ」といった、自社が以前は気づかなかった強みや弱み、すなわち“インサイト”が明らかになります。

このインサイトを利用して、関東と関西で異なるプロモーションを行い、より効率的なマーケティング戦略を展開します。

━━━例えに「地域」をあげていますが、切り口はどのように考えられていますか?

分析の切り口となる基盤は、クライアント企業が重視する視点です。

地域別の施策展開、販売方法への焦点、エリアや部署ごとの最適化など、企業ごとに優先している点は様々です。

さきほどは地域別に分けましたが、売り手の担当者ごとに特徴が異なる場合「インサイト」データを担当者ごとに分析し、どのような違いが生じるかを見ています。

担当者Aさんはよく売れている、なぜ売れているかを主観ではなく、客観的データを元にしたインサイトから導き出す。これが導き出せれば、他の担当者の方にも“売れる勝ち筋=インサイト”が共有できる、といったことも可能となります。

分析の視点は多岐に渡るので、基本的にはクライアント企業が理解しやすい形でのアウトプットを提供しています。


“インサイト”を活用した事例

【ダウンロード資料】インサイトの見つけ方

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この記事を書いた人

矢尻 真麻

2012年にWOWOWコミュニケーションズ入社。 入社後はWOWOWのSNS/WEBサイト/MAなどのディレクション業務を経験。現在はWOWOWでのノウハウを活かし、新規営業獲得に向けて企画推進中。

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