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【株式会社エフエム東京】データマーケティング導入から4年…その成果とは?

【株式会社エフエム東京】データマーケティング導入から4年…その成果とは?

「実感を得るまで、2年かかりました。」

「プロジェクトを開始したのが2019年8月。そこから、データ基盤とKPIを整え、現場でデータが活用され始めたのが2021年8月頃です。」

エフエム東京は、ラジオを通じて全国38ヶ所にTOKYO FMを配信するオーディオコンテンツ事業者です。最近では、インターネットを通じた全国配信や番組発イベント企画など新しいことにも次々に挑戦しています。

2023年10月には首都圏ラジオ聴取率調査で10期連続首位と新しい記録を打ち立てたばかり。その大躍進には制作現場における急速なDX化も一役買っています。

2019年8月。WOWOWコミュニケーションズと共にradikoのデータを活用したデータマーケティングを開始しました。

それから、4年。

KPIツリーの生成、広告効果の証明、そしてオープンイノベーション…様々な取り組みを二人三脚で組み立ててきました。

今回、株式会社エフエム東京執行役員の嶋裕司氏、編成制作局の岩井真理子氏に、4年の軌跡について伺いました。

KPIツリーを形成する苦労の裏側

━━━お二人の経歴と業務内容を教えてください。

嶋氏

私は2023年3月まではデジタル戦略局長を、4月からは、新設されたビジネスソリューション局の局長をしております。

従来の営業局に、デジタル戦略局が担ってきた BtoB ビジネスに係るコンテンツ制作機能が統合され、ビジネスソリューション局になりました。

放送のみならず、イベントや Web、SNS、*AuDee 等のデジタルコミュニケーションツールを駆使し、広告主に対して統合的なソリューションを提供する部門です。

AuDee | JFN系列番組コンテンツおよびサイトオリジナル番組のオンデマンド配信や、番組宛て投稿プラットフォームの提供等を行っているサービス。

岩井氏

私は大学院でマーケティングを専攻後、新卒でTOKYO FMに入社し聴取率調査の分析等のリサーチ業務に携わってきました。現在は編成制作局でデータマーケティングを担当しています。

4年前にデジタル戦略局が立ち上がった時には当社の聴取率調査の結果が芳しくなく、会社からは「TOKYO FMで聴取率調査にいちばん詳しいあなたが当社の編成制作局のDX化を推進し、聴取率調査の結果を上げるヒントを探してほしい」というミッションを与えられました。

聴取とは「聞くこと」であり、聴取率は、ラジオ番組を何人が聴いていたのかを個人単位で集計し、番組が放送されている地域の人数に対してのパーセンテージを算出したもの。

ラジオの聴取率とは?スペシャルウィークについても解説!

━━━データマーケティングを導入されたのが4年前の2019年8月。当時、なぜ導入されたのでしょうか?

嶋氏

2019年当時、デジタル戦略局という社内のデジタル化を推進する局ができたのがきっかけです。「何をすべきか?」を議論する中で、2つの推進すべき点が決まりました。

1つは、収益を上げるための事業の推進。そしてもう1つは、データマーケティングの推進でした。この2つの推進すべき点については、当時radikoでラジオを聴く人が増えてきている中で「radikoのデータを活用すれば、様々なことがわかるのではないだろうか?」と考えていました。

従来、ビデオリサーチ社によるラジオの*聴取率調査は2ヶ月に1回の頻度で実施されており、そのペースでしかラジオ聴取のデータが取得できませんでした。

radikoの登場によって毎分の聴取データがわかるようになったので、radikoデータを正確に分析していけば番組をより良くできる。またリスナーと最適なコミュニケーションをとり、さらにリスナーを増やすことができると考えました。

同時にラジオ広告の価値の証明をデータを活用して行うことで、「スポンサー様にも広告の価値をきちんと証明できるのではないか?」とも考えていました。

このような背景からデータマーケティングについてWOWOWコミュニケーションズさんに相談しました。

━━━データマーケティング導入当初、苦労されたことは?

岩井氏

「ラジオの生番組のKPIを何に設定するか?」。これを決めるのに、非常に苦労しました。

私自身学問としてのマーケティングはもちろん、入社以来ビデオリサーチのデータ分析をはじめ、ラジオに関するリサーチには多く携わってきたので、理論面でも実践面でも番組の分析のためにどのようなデータがあって、どう可視化できれば番組制作者の役立つものになるかということについてもおおよその理解はありました。

しかしデータマーケティングは全くの別物。またラジオ業界ではデータマーケティングを基に番組のPDCAを回している前例がなかったため全てが手探りでした。

まず最初にWOWOWさんが使っているKPIツリーを見せていただきましたが、当時は「こんな複雑なものを作らないといけないのか…」と思いましたね。

しかもWOWOWさんの場合はサブスクリプションなので入退会の人数含め目標も明確な上、会員IDに紐づいたデモグラフィックも効果的に作用しているように見えました。

一方radiko社から送られてくる当社データにはIDが割り振られていなかったため、リスナーのペルソナを推測するための各種データの紐づけからのスタートでした。

そもそも、ラジオ番組は様々な変動要素で成り立っています。

特に私が分析対象に定めたラジオ番組の生放送は、テーマ、パーソナリティ、ゲスト、音楽、その日の天候、その日のニュース…などなど。全てを数字で表現しなくてはなりませんし「どの要素を用いて、どのように重要指標として定めるべきか?」について非常に苦労しました。

━━━苦労された中、最終的にはどのようにKPIを決めましたか?

岩井氏

コロナウイルスの影響で世の中は出社抑制やリモートワーク全盛の頃でしたが、これは対面でしかできないことだったので無理を言って来社いただき、WOWOWコミュニケーションズさんと当社の会議室に毎週こもり、感染対策をしながら真剣な議論を重ねました。決めきるまで、数か月かかりましたね…。

そもそも最初は「見たいデータがない」または「データが紐づいていない」といった“データを見るための準備段階”に課題がありました。

そこで、まずはデータを見られる状態にし、データを紐付け、データ同士の相関関係を見つけ、KPIを組み立てる中で新たに見たいデータを見つけ、そのデータを紐付けて、新たな相関関係を見つけ…ひたすらこの地道な作業の繰り返しでした。

━━━データの相関が見えると新たに見てみたいデータが見つかり、さらに紐づけを図る…ということでしょうか?

岩井氏

その通りです。

相関関係を見出していくと「こういうKPIツリーが組めますよ」「リスナーステージを組めますよ」といった「KPIを定める」というゴールが具体的に見えてきます。

「今週はここまで進めたいんです」という私のニーズに確実に応えてくださって、「こういうデータを見るために、来週までにこのデータを紐づけておきますね!」「こんなこともできるので、やってみましょうか?」と、その時のWOWOWコミュニケーションズさんの支えは心強く、毎週のミーティングの1回1回が本当に真剣勝負でしたし、確実にゴールを捉えるための会話ができている実感がありました。

またKPIを決めるにあたって「WOWOWコミュニケーションズさんがKPIを見定めるための豊富な技術と知見」を持っていたことは言うまでもなくとても助かりました。

*10期連続で聴取率1位!どのようなデータマーケティングを行ったのか?

※2023年10月時点で10期連続に記録更新!

━━━2021年に行ったインタビューから2年が経ちました。当時はKPIの策定、データ基盤を整えたばかりでした。そこから2年、どのような取り組みをされましたか?

岩井氏

そもそも現在のラジオ聴取率調査は首都圏の5000人をサンプル対象にした拡大推計のパネル調査です。

この調査の設計時、当社側の代表としてビデオリサーチ社とのワーキンググループに参加していましたが、首都圏の人口全体を考えつつ調査の中身を知っている側からすると、これをコンスタントに当てに行くのは非常に難しいです。

方法はただひとつ、全数調査であるradikoの日々の結果から事例を分析、「勝つ法則」をプロデューサーと共有し、当社のロイヤルリスナーを首都圏に確実に増やしていくこと。

つまり、TOKYO FMのファンを増やすという、地道な番組制作のトライ&エラーの繰り返ししかないんです。番組によっては必ずしもradiko結果の予測とビデオリサーチ社の予測が連動しない場合もありますが、拡大推計なので番組としての体力がつけばその分、確率論として「当たる」ことも増えます。

アイドルファンが特定の推しからハコ押しになるように、ラジオファンも最初は特定のゲストやアーティスト番組から入っても、番組同士の関係値をさまざまな方法で浸透させることができれば、ロイヤルリスナー化し、TOKYO FM全体のファンが増えるのではという読みでした。

結論としては偏差値を1個ずつ上げるような感覚で、当社の制作陣と御社と小さいチームで仲良く頑張ってきました(笑)。

言わずもがなですが、我々は「数字のものさし」を提供することしかできませんので、データマーケだけの成果ではありません。最終的には制作者としての長年の経験値や勘が大きくモノを言います。

その制作者の経験値を最大化するためにも、御社と一緒に日々のKPIを追い、リアルな数字を観測し続けることは大切な作業でした。

こんな簡単なことすらわからなかった、これまでのラジオ調査の限界をさんざん知っている私からすれば、ようやく活きたデータを制作者に提供しサポートできるという喜びでもありました。

ちょうど会社全体としてもコンテンツ力を強化する体制になりはじめた頃で、その気流に乗ったこと、そしてデジタル戦略局の上司であった嶋をはじめ、編成担当役員、編成制作局長、制作部長といった制作まわりの上司たちが全員「やりたいようにやってみなさい!」と応援し、任せてくれたことも非常に良かったです。

あらゆるトライアルの意思決定を私の段階ですることができたので、施策のスピードアップにつながりました。このようなトップダウンで押し付けられるのではない、当社の自由な社風も後押しになり、プロデューサーも自然にデータマーケを受け入れることができて、現在の結果につながっていったと思います。

━━━KPIの策定後、どのように運用し、番組とコミュニケーションを図っていったのでしょうか?

岩井氏

現在実施している9番組の分析をするまでに、多くの気づきがありました。

例えば「番組ごとにKPIの要素が異なる」ということ。ある1週間の帯番組では、週の前半と後半でパーソナリティが変わります。データを取得し、分析してわかったのが、同じ番組にもかかわらず、パーソナリティによってリスナー層が大きく違うことでした。

そこでWOWOWコミュニケーションズさんと準備段階で決めたリスナーステージをKPIツリーに組み込む作業をしました。

研究期間にいろんな相関関係要素をとにかく出していただいたのですが、そのパーツを徐々に使う段階にきて「苦しかったけれどムダな作業はひとつもなかったですね」と一緒に喜びを分かち合いながらツリーを複雑化していきました。今では9番組9種類のツリーを運用しています。

同時に番組とのコミュニケーションを進めました。せっかく費用を投じてデータマーケを充実させても、マーケ部署が勝手にやっていること、と他人事になってしまっては意味がありません。

KPIを定めても実際に番組を作り上げるのは制作者ですから、DX化がデータマーケ側の勝手な机上の空論にならないよう、また社内の制作陣に理解されるよう、生番組を管理するプロデューサーに「データマーケであなたの番組のリスナーを増やしたり番組を作る上での施策のお手伝いをしたい」というアプローチをし、9つの番組のプロデューサーと毎月1時間の対面ミーティングを設けることになりました。

このミーティングではデータの後ろにあるプロデューサーしか知らない情報が共有されるため、我々のデータをさらにブラッシュアップするための大きい役割を果たしています。今に至るまで9番組、ひと月も欠かすことなく2年以上継続されているとても大事な時間です。

━━━データマーケティングを各番組と推進していく中で、当社のスタッフはどのような役割をしましたか?

岩井氏

同時期、WOWOWコミュニケーションさん側では私のニーズに応じて、機動力がありSNSにも知見のある若手マーケターの方をチームに配置していただいたので、私の手となり足となり、大量の資料作成に挑んでいただくことになりました。

ラジオ番組分析のベースとして毎週ほしいデータ、プロデューサーがほしいデータを明確にし「この形式で毎週資料作成をしてほしい」「プロデューサーにはこう説明したいからこんな資料がほしい」という具体案を示しながら何度も資料のやり直しなど本当に無理をお願いしてばかりでした。

このマーケターの方の努力なくしてはこのプロジェクトは語れないほど大変だったと思います。私も入社以来、多くの資料作成をする中で、一瞬のひらめきを継続し続けることの大変さを身に染みてわかっていたので、この担当者の方のプロジェクトにおける役割は大きいものでした。

もちろん資料作成だけではなく、プロデューサーとのミーティングにもチームの一員として毎回出席していただいています。

リアルな現場の声を聞く刺激や具体的なニーズを体感いただくうちに、この担当者の方の方からも「岩井さんがほしいデータはこういうものですよね」「〇〇プロデューサーはこんなデータを喜んでいただけそうな気がします」と提案されるようになりました。

その時には「プロデューサーの生の声を一緒に聞いていただくことの大切さ」を実感しました。

データマーケに知見がある分、飲み込みも早く、当社の番組可視化を私と一緒に担っていただき、本当に感謝しています。プロデューサー陣からも信頼され、一緒にいろいろな悩みや相談を聞き、当社の社員なのではと思うほど(笑)親身に番組分析にあたっていただいています。

このような全ての試みが当社の「データマーケティングのオープンイノベーション」につながっていったと感じています。

━━━本当にTOKYO FM社内でのデータマーケティングを当社のスタッフが一緒に推進しているんですね。他の施策でも関わっていることはありますか?

岩井氏

当初から現在に至るまで、当社のKPIでの大事な要素はSNS運用にありますが、我々が会社に提言し、運用のプロトタイプを決めた後、番組におけるSNSの活性化は目を見張るほどです。

プロデューサーはもちろん実際に現場でSNS運用を担うADや放送作家のみなさんも対象にした定期的な講習会をして実運用のフォローをしているうちに経営からも「費用を出すから現場のモチベーションアップ施策をしなさい」という有難いアドバイスをもらい、表彰イベントをはじめるなど、次々に年間の業務が増えています。

その実施にあたってもWOWOWコミュニケーションズのマーケターの方がSNS運用方面でも知見があったことがとても助かっています。

何事も言うは易し行うは難しですが、1回打ち上げ花火のように実施しても意味がありません。御社の人材の豊富さが、このSNS施策は継続できる、やってみようと決めた要因になっています。

そこから先は元々番組のSNS運用をしている担当者の中から特に上手な人をスカウトし、その方と御社の担当者、そして私で打ち合わせた施策をTOKYO FM全体で運用することにより、現在、TOKYO FMのSNSアカウントフォロワーは首都圏でNO.1になりました。これは本当に各番組の関係者の毎日の地道な積み重ねが実った結果です。

このような結果から、現在では制作をはじめ数々の会議で当然のようにSNS運用の大事さが語られるようになり、これも当社のDX化の一端を担っています。

━━━データマーケティング導入当初は、データの紐付けと相関関係の発見。そこから番組を絞って類似したKPIツリー策定。そして、運用。今では各番組において細かく最適化されたKPIを見ていらっしゃるんですね。

岩井氏

現在では当社の番組制作担当者は常にKPIやBIツールで数字を確認し「この企画は当たった、外れた」の日々の結果確認から、「この数字が弱いから伸ばす施策を考える」「この数字が強くなってきているから、今の施策は正しい」など、高度な戦略面までデータを基軸とした番組制作をしています。

DX化が進んだ今ではプロデューサーたちから、この数字が見られなくなったらとても困るから続けてね、と言われており、そこまで必要とされるプロジェクトになったことに身の引き締まる思いです。

また指標がなくて苦しんでいた制作陣に明確な「ものさし」を提示できるようになったことは、2か月に一度の聴取率調査のデータしか指針がなかった頃に比較すると格段の進歩だと感じています。

日々の定量データを計測しているうちに定性調査によるリスナーインサイトも見たくなり、それもWOWOWコミュニケーションズのマーケターの方にお手伝いいただいています。

どちらの結果もプロデューサーにとってはリスナーを知るための大事な定期健康診断結果になっており、当社の番組のPDCAは御社なくしては回らなくなっています。こちらも毎回膨大な資料制作をお願いしていますが、非常に助かっております。

━━━データを基盤とした仕組みと考え方が根付いていますね。意識されていたことはありますか?

岩井氏

導入当初から意識していたのは「ちゃんと制作現場で実運用されるデータを用意すること」そして「データマーケティングを行うことで、経営に少しでもプラスの効果を出すこと」。

単純に「研究しています」「なんとなく番組が良くなりました」ではなく、データマーケティングのその先に明確な結果が必要だと考えていました。この業務のミッションを与えられた際の担当役員から「結果」を求められていたので、そこは絶対に外したくないと考えていました。

その一つが制作部のプロデューサー陣と一緒に叶えた「10期連続聴取率首位」の結果であり、「番組をIPと捉えた番組発イベント」による番組の初マネタイズです。

「聴取率がいい」の先に「いい番組は稼ぐことができる」があると信じ、各種データから当たりをつけた番組でイベントを実施しました。結果、チケット販売、グッズ制作などで興行的にも成功しました。

これもデータマーケはヒントを見つけることしかできません。成功要因はデータを信じてくれた番組プロデューサー、MDプロデューサーをはじめとした多くの関係者の協力あってこそです。作り上げた番組スタッフ全員で喜びを分かち合えてよかったですし、そのイベント結果を逐一データ化してくださった御社スタッフにも感謝しています。

番組データがあることで、他にも、副次的な効果もありましたね。

━━━どのような効果でしょうか?

岩井氏

とある番組ではデータを使う以前、プロデューサー自身が企画、出演者の選定および出演交渉、調整…など一人で全てを抱えていました。

しかし今では、データを元に番組会議で意思決定がどんどん進むため、プロデューサー以外のメンバーも自主的に企画や出演交渉まで動いてくれるようになったそうです。

また自分の上げた企画の当たりはずれがわかることで、スタッフ全員が自走できるようになったと。これは聴取率が安定したこと、またデータマーケティングのPDCAが安定してきた結果が番組組織全体にポジティブな影響を与えているためです。

プロデューサー自身はさらに上のフェーズの仕事ができるようになったので、さらに番組の質が上がっており、それは数字で見ても顕著です。

番組の質が上がることによって、今度は出演者側より「この番組のこのコーナーに出演したい」とお声がけいただくことも増え、さらに出演交渉がラクになったと言っていました。すごく良い循環です。データを可視化することでこんなに良いことがあるのか…と実感しています。

━━━ありがとうございます。嶋様は、直近2年間を振り返っていかがでしょうか?

嶋氏

2つ、よかったことがあります。

1点目は、営業サイドにおけるマーケティングデータの活用です。CDPを活用し、radikoのデータと購買データを掛け合わせた分析により、ラジオによるプロモーションがスポンサー様の商品販売にどれだけ寄与したかを明確にできました。

スポンサー様の商品を番組で紹介し、一般の購買率と比較しました。すると、ラジオ番組を聴取した方の購買率が5~6倍も高かったという事例もあります。

これをプレスリリースで発信し、ラジオという媒体の信憑性を高められた。

2点目が、先ほど岩井が話した編成サイドにおけるマーケティングデータの活用です。

KPIツリーは社内で誰も挑戦したことがなく、会議で何回話しても中々正解が出ない。そのような中、WOWOWコミュニケーションズさんのサポートにより「この施策をおこなえば、相関関係上リスナーが増える」と、正解が見えた。

そして、KPIツリーが完成すれば終わりではなく、これをどのように運用していくか。むしろこっちが大事でした。

この運用について岩井が番組制作メンバー、またWOWOWコミュニケーションズのみなさんと一つになり、一生懸命やってくれた。

そして運用が功を奏し、結果、先ほどもあったように1年半以上も聴取率1位を維持することにもつながっていると思っております。

なぜ、WOWOWコミュニケーションズなのか?

━━━WOWOWコミュニケーションズを選び続けてくださる理由を教えてください。

嶋氏

WOWOWコミュニケーションズさんは、時代や環境の変化に合わせて立ち位置や役割を柔軟に変え、寄り添ってくださる。これに尽きます。

プロジェクトが開始した4年前と比べると、データマーケティングの施策は大きく変わりました。

弊社のレベルや知識が向上し、環境インフラは4年前とも違う。その時代やタイミング、環境に合わせて何をやらなければいけないか、適応しなければなりません。

このような大きな変化に、WOWOWコミュニケーションズさんは適応してくれている。本当に感謝です。

岩井氏

飽き性なので、常に新しい取り組みを考えついてしまうのですが(笑)、それがとても大変な業務になるとわかっていても、嫌がらず、むしろ面白がって、一緒に楽しんで取り組んでくださる点が素晴らしいです。

当社のデータマーケティングでは一定のルールを守りつつも、定期的に新しい施策を取り入れています。その際「近い未来のこの時点でこういう姿になりたいから、今からこのような準備をしたい」というお話をするのですが、かなりタフなお願いも受けいれてくださいますので、非常に仕事がしやすいです。

並んで立っている男性

低い精度で自動的に生成された説明

━━━今後、WOWOWコミュニケーションズに期待していることを教えてください。

嶋氏

4年前にやりたかったことは、ほぼ具現化できました。

ここからは、さらにどう進化させるかが重要です。

収益の柱である広告ビジネスについて、データをどのように収益に繋げ、ラジオという媒体の価値を見出していくか。これは私の重要なミッションとして、引き続き取り組んでいきます。

編成の観点では聴取率1位を維持しつつも、さらに伸ばしていくために何をすべきか。次のステージに入っていくときです。

新たな発見やビジネス、それによって別の何かを生み出すこと。

弊社としても取り組みつつ、WOWOWコミュニケーションズさんからも示唆を頂ければありがたいです。

岩井氏

ここまでお話してきたとおり、データマーケはデータを整地してもKPIを決めてもそれだけでは何も起こりません。データマーケが主役なのではなく、あくまでもデータを実際に日々の番組制作のヒントにしてくれている番組制作者がいてはじめてデータの意味が生まれます。

聴取率調査で首位になった結果も、制作部メンバーやパーソナリティなど関係者の毎日の番組を継続する力によるものです。イベントにおいても同様であると実感しています。我々の数字を信じてくれているあらゆる番組関係者のためにも、この試みは続けなくてはいけないと考えています。

また、TOKYO FMの番組を聴いてくださっているリスナーのみなさんのニーズを番組に伝えるハブの役割でもあり続けたいと思っています。今後もロイヤルリスナーを形成するためのデータをプロデューサーに提供。加えて、プロデューサーならではの勘とセンスでさらに番組を磨き上げる。

データと経験の化学変化でより多くのリスナーに愛される番組であり局になることが目標です。

今後は番組イベントをはじめとしたデータマーケ発の収益化についても力強く取り組んでいきたいと考えておりますので、当社のデータマーケティングから多くの提言ができるよう、今後もWOWOWコミュニケーションズのみなさんには引き続きサポートいただければと思います。

この記事を書いた人

横関 彩

2009年にWOWOWコミュニケーションズに新卒入社。 WOWOWカスタマーセンターの業務コーディネートやWOWOWの営業/プロモーション/広告・宣伝などを経て、アナログとデジタルのコミュニケーション設計やCDPの構築・導入・データ分析等を担当。現在はWOWOWで得たノウハウの外販展開を推進中。

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