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【株式会社バンダイナムコアミューズメント】“定量と定性”調査をワンストップで行うメリットとは?

「“共通して押さえなければいけないポイント”を、把握することができました。これが、施策の成功確度や、今後の調査精度に大きく寄与しています。」

アミューズメント機器の企画・販売、ゲームセンターやテーマパーク等のアミューズメント事業を運営する“株式会社バンダイナムコアミューズメント”。

今回、WOWOWコミュニケーションズのデータマーケティングサービスより、定量調査および定性調査を実施。

計2回に渡る定量・定性調査の裏側について、伺いました。

※関連資料:インサイトの見つけ方

なぜ、お客さまはイベントに来てくれるのか?

━━━みなさまの業務内容を教えてください。

組織の役割でいうと、カスタマーサクセスのチームです。

弊社の中で、主に体験要素の高いコラボイベントを中心にユーザー調査やCX分析を実施しながら、お客さまが価値に感じられている点を探索し、次の企画へ繋げる仕組み作りの役割を担っています。

ご相談の当初は、まだ正式な組織ではなく「自社のビジネスに沿ったカスタマーサクセスの取組みへ挑戦してみよう!」という走り出しでした。

古谷は当時アミューズメント施設向けのゲーム機の開発企画の担当をしており、清川は店舗側の運営の経験を経て、ナムコパークスというオンラインストアの運用の担当をしていました。

私も、別の事業でユーザー調査などを担当しており、それぞれ違う経験を持ったメンバーで始まった取組みでした。

DX部 インターナルカスタマーサクセス課  左:古谷様 中:清川様 右:渡辺様   ※所属部署は23年6月時点

━━━継続して2回の定量および定性の調査を依頼いただきましたが、ユーザー調査の実施背景を教えてください。

弊社ではアニメやゲームキャラクターなどのIP(知的財産)を用いたイベントを企画、運営しています。

過去の運営実績において「なぜ、多くのお客さまにご来場いただけたのか?なぜ、ご満足いただけたのか?」という要因の部分が企画者側からの意見や理解にとどまっていました。

例えば過去の成功イベントの振り返りでは、企画そのものの話が結構多く客観的なお客さまの情報が必要な状態です。

この施設に来てくださるお客さまが感じる様々な事柄といったインサイトを深掘りする必要がある、という課題を抱えており、それを明らかにするために、調査を依頼しました。

━━━今回の振り返りの要素から既に施策に反映したものはありますか?

その点は、まだ取り組めていないと思っています。

企画や開発のタイミングを考慮する必要があると思っていますので、まず我々としては調査などを通じて、得られた理由情報を企画側にフィードバックしていくことが重要だと考えています。

調査情報の実際の活用は企画側にある程度任せています。

また、イベントの内容により部門長レイヤーまで報告は入れるようにしています。

企画のメンバーは基本的に複数の体験イベントを担当しているので、調査結果が有効な示唆や振返りに繋がれば、他の担当しているイベントへユーザー側からの意見を活用する頻度が増えてくると考えています。

なぜ、WOWOWコミュニケーションズなのか?

━━━なぜ、WOWOWコミュニケーションズを選んでいただけたのでしょうか?

やはり、弊社のグループ企業である「株式会社BANDAI SPIRITS」の実績があった、というのが大きいです。

【株式会社BANDAI SPIRITS】“一番くじ”のデータマーケティング。なぜ、本音を読み取れたのか?

記事はこちら

IP(知的財産)のグッズの調査をやっているのを知り、社内で話し合った結果オファーに至りました。

━━━実際に、WOWOWコミュニケーションズに調査を依頼されてみていかがでしたか?

非常にスムーズでした。

WOWOWコミュニケーションズ以外にも、過去に調査会社へ似たような依頼をしたことがあります。

「WOWOWコミュニケーションズはどのような流れで調査を実施するのだろう?」と、正直不安もあったりしましたね。

初めは一定の情報をお渡しした後、ほぼお任せするような形でお願いしました。

実際にユーザーインタビューするまではお互い初めましてだったこともあり、苦労もありましたが、その後はスムーズに進めてくださったのはよかったです。

またもう一点、良かった点があります。

それは、定量調査と定性調査をワンストップでやってくださったことです。

調査会社によっては定量調査と定性調査の担当チームや部署が、それぞれ別に分かれることがあります。

加えて、それぞれの情報を共有せずに実施するケースもあったりします。

チームや部署どころか、定量調査と定性調査で別々の調査会社でインタビューするパターンもありました…。

別々に調査が進むとアウトプットの質が下がるのはもちろんのこと、弊社としても調査に関する説明を調査会社に何度もしなければならず、工数の側面でもデメリットがあります。

一方、WOWOWコミュニケーションズは定量調査と定性調査の両方を一遍にしてくださったので、非常に楽でした。

━━━ありがとうございます。初回のアウトプットは修正にお時間を要したと報告がありました。その点、いかがでしょう。

そこは、ある程度仕方ないと考えています。

先ほどお話にでた「株式会社BANDAI SPIRITS」の事例では、取り扱い商品がグッズでした。

一方、弊社はイベントに関する調査を依頼したため、初めは「株式会社BANDAI SPIRITS」と同じレベルのアウトプットが出ないのは仕方ないなと。

2回目の調査を依頼した時は弊社の細かい要望を微調整してくださり、非常に良いアウトプットがでましたね。

━━━2回目の調査ご依頼時のアウトプットについてもう少し聞かせてください。

まず、定量調査はスムーズでした。1回目の調査でうまくいなかった点を調整してくださり、スムーズに調査ができました。

定性調査については、多少の調整は入りましたが、結果的には違和感なく実施できた印象です。

定性調査の際、インタビュー対象者を絞り込むのが難しい案件でしたが、1回目の調査終了後に弊社からお伝えした要望に合わせて微調整してくださいました。

調査依頼は大変な仕事が多いですが、2回目の調査は非常にスムーズでした。

━━━進行やアウトプットで良かった点を、具体的に教えて頂けますか?

まず弊社から厳しく、また面倒なオーダーも多かった中、スムーズに対応してくださった点がすごく助かりました。

中でも定性調査の報告書が上がってきた時、調査結果に対する解釈の仕方が好印象でした。

弊社は業務用ゲームのメーカーでもあるため、開発者目線で調査結果を解釈しがちです。しかし、WOWOWコミュニケーションズの調査結果に対する解釈は非常に新鮮で、弊社が持ち合わせていない観点でした。

頂いた“新しい観点”を元に、弊社でもう一度「この結果を、どう活かせるだろう?」と見直し、調査結果の内容をさらに磨き上げきれたのは、本当に良かったです。

また、弊社では使わない“言葉遣い”も新鮮で良かったです。

弊社の業界における定性調査は、結構難しいです。例えば、インタビュアーの方がゲームの面白さを理解できていないと、適切な質問ができず、ユーザーを深掘ることができない。

これらを理解してインタビューしてくださったのは、非常に助かりました。

また調査実施まで、弊社とWOWOWコミュニケーションズで何度も細かなやりとりを行いましたが、このコミュニケーションがよかったです。

色々な細かいところまで調整や解釈の仕方を確認、また言葉尻や表現方法まで、本当に細かなところまで調整してくださいました。

1,2回のやりとりでは決まらない中、悩まれながらも根気強く弊社と伴走してくださり、うれしかったです。

━━━1回目、2回目と調査を繰り返してみて御社内への影響度はいかがでしたか?

1回目の時は、企画担当者と課長が調査結果を確認し、実績だけでなく調査結果も良かったため「本当に、頑張った甲斐があった。」と、非常に喜んでいましたよ。

ユーザーから直接意見を聞けたことが嬉しかったのだと思います。

2回目の調査時も、調査結果を見た現場の企画側も特に違和感なく受け止めていました。

別の企画担当も調査結果を聞き、体験型イベントならではのユーザーの意見から気づきを得ていましたね。

※関連記事:インサイトを見つける方法とデータマーケティング施策への活かし方

調査の費用対効果は?

━━━調査をやられてみて、御社として費用対効果はどのよう考えていますか?

費用対効果は、実際のところわからないです。

調査の価値があったかどうかは全て報告書にかかっており、報告書の出来不出来が全てを決めてしまうのはないでしょうか。

最終的に、報告書は解釈の余地が無いように作成します。

しかし、報告書を深く理解し、納得できる人。報告書だけではわからず、説明や補足、解釈の仕方のサポートを求める人…など、理解の程度は人によって様々です。

そのため関係者間で調査結果の共通認識を持てるよう、報告書の内容だけではなく、展開方法にも気を付けています。

「報告書の説明が必要なら、いつでもするからね」と、社内のメンバーに必ず伝えています。

経験則上、最初の調査結果が出たときは「なんでこういう結果なんだろう?」と、調査結果を様々な解釈で読み解くところから始まり、数年かかってようやく成功事例も出てきて「調査はやった方がいいよね」と、メンバーからも声があがるようになりました。

今回の調査結果の内容を踏まえて、イベントや施策にも展開できればと考えています。

さらにお願いしているような調査を積み上げれば、今以上に「もっとこういうことも知りたい」といった雰囲気になり、調査の切り口が増えると、施策の精度も上がります。

これは我々にとっても喜ばしいことです。

特に、施策を実施する上で“共通して押さえなければいけないポイント”が、今回の調査で見えました。これにより、施策の成功確度や、今後の調査の精度に大きく寄与しています。 定量的に費用対効果はわからないものの、施策の成功確度向上に寄与しているのは間違いないです。

━━━今後、WOWOWコミュニケーションズに期待することはありますか?

調査をする前の“調査課題の定義”を両社でさらに整えられると、もっと良くなると考えています。

「どのようなイベントをなぜやるのか?」と、仮説のところをWOWOWコミュニケーションズにインプットして頂き、調査課題の定義を揃えたいです。これにより、調査の質がさらに上がります。 このような二人三脚を、引き続きお願いしたいです。

この記事を書いた人

大川 祐太郎

2014年にWOWOWコミュニケーションズ入社。 カスタマーサポート、市場リサーチ、デジタルマーケティング等の顧客接点を軸にしたセールスプランナーに従事。 現在は、営業企画を中心にBtoBのマーケティング領域を担当。

他にも、データマーケティング事例がございます。ぜひご覧ください。

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