“お客さまの声”を集めた後、インサイトを報告する。
要約:企業の強みを表すキーワードを伝え、事業にインパクトを与える。
報告書の内容:報告書にはお客さまの声の分析結果、顧客IDと定量データの関連付け、LTVの分析などが含まれる。
報告書のインパクト:フリーアンサーからのインサイト、特に企業の強みを示すキーワードの相関図は、事業にインパクトを与える内容も含む。
インサイト:定性調査を進めると、お客さまが企業に対して思う強みとなるキーワードが自然と浮かびあがり、これが事業改善に繋がることが多い。
※本編は“WOWCOMポッドキャスト”をテキスト化した内容です。またサムネイル画像およびYouTube内の画像にはDALL·E 3を使用しています。
どのようなインサイトの共有が、企業にとって価値なのか?
お客さまの声は、企業にとって貴重な資産です。
今回は、お客さまの声を集め、インサイトを導き出した後、これらをどのようにクライアントに説明しているのかをご紹介します。
WOWOWコミュニケーションズのデータマーケティングサービスでは、4年間にわたるエフエム東京様のデータマーケティングや、タカギ様にてゼロからCDPを構築し、顧客満足度要因の特定を行った事例など、様々な“お客さまの声を事業に活かす”マーケティングを行ってきました。
どのようなインサイトの報告が、クライアント企業の価値となっているのか?WOWCOMのマーケターに聞きました。
お客さまの声に、自社の知らないキーワードが詰まっている。
━━━前回はどのチームにアウトプットを連携するかを伺いました。次に、連携されているアウトプット内容について教えてください。
まず、お客さまの声を共有する方法にはクライアントの文化に応じて主に2つのアプローチがあります。
1つ目のアプローチは、集めたお客さまの声をパワーポイントで報告書にまとめ、その報告会で共有する方法です。
2つ目のアプローチは、BIツールを使用してお客さまの声をダッシュボード形式で整理し、クライアントにアクセスして閲覧してもらう方法です。
これらの方法でフィードバックを共有することが一般的です。
【株式会社タカギ】CDP構築から顧客満足度要因の特定。そして、次のフェーズへ。
━━━パワーポイントの報告書ですが、どのようなことを報告されますか?
報告書の内容は、実際に顧客から得たお客さまの声に基づいており、これは以前もお伝えした通り、フリーアンサーのアンケートを通じて集められます。
※参考:“お客さまの声”の集め方。最後は数万件を「人の目で見る。」
具体的には、実施したアンケートの分析結果をまとめて報告します。この報告では、どのようなお客さまの声がどれぐらいあったかを整理しています。
また、企業によっては、アンケートに回答した顧客のIDを他の定量データと関連付けることもあります。この場合、顧客の生涯価値(LTV)との関連性や、それに伴う変化なども分析し、報告することがあります。
━━━どれくらいの頻度で報告されてますか?
アンケートの実施頻度に応じて報告を行いますが、多くの企業では3カ月ごと、半年ごと、または1年ごとにアンケートを行うことが一般的です。
前提として重要なのは、自社の製品やサービスのLTV(顧客生涯価値)や継続期間を理解、把握することです。これに応じて、プロジェクトを進めます。
━━━報告する中で、クライアントに喜んでいただいたり、よく驚かれたりするページはありますか?
お客さまが「御社の強みはここにある」と指摘したキーワードを基に、強みの関連性や、それらの中核をなす要素を相関図で示した報告書を何度か作成しました。
その際、これまで未知の単語や予想外の観点、いわゆるインサイトを見つけ出し、クライアントからは喜びの声を頂けたことがあります。
定性調査を進めていくと、お客さまが無意識に同じキーワードを提供することがあり、これらのキーワードは「企業が気づいていなかった企業の強み」を表していることが多いです。
多くのお客さまが同様のキーワードで答える場合、そのキーワードは企業の核となる強みである可能性が高いです。
お客さまの声は、サービスの受け手が何を感じ、どのような心の動きを経験するかが明らかになります。この感情の動き、例えば癒しや楽しみなどが、実は企業の提供するサービスの強みとなるケースもあります。
企業が提供するサービスだけでなく、お客さまがその企業のファンになることも重要です。お客さまが企業や製品を好きになる理由は、製品の特性だけでなく、それがもたらす感情にも大きく依存しています。
感情はサービスの核心を形成し、その核心を理解するためには、広範なお客さまの声を集め、分析することが不可欠ではないでしょうか。
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