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リブランディングを成功させるには?戦略的に行う5つのステップ

時代の変化や顧客層の購買行動の変化に追いつくため、リブランディングを検討する企業もあるでしょう。しかし、リブランディングとは、企業のロゴやウェブデザインを一新することだけではありません。ビジネスを成功させるためには戦略が必要不可欠です。リブランディングにおいても同じことがいえます。

リブランディングを成功させるには、戦略的なプロセスを検討することがとても重要です。今回は、プロセスとなる5つのステップを解説するとともに、大手企業のリブランディング成功事例をみていきましょう。

リブランディングを戦略的に行う5つのステップ

リブランディングを戦略的に行うためにはどのようなステップを踏むべきなのでしょうか。リブランディング専門の業者にプランを依頼することも可能ですが、その場合も、しっかりとリブランディングのプロセスを理解する必要があります。まずは、基本となるリブランディングの5ステップを確認しましょう。

ステップ1:リサーチから始める

リブランディングの前に、自社の現在のブランドポジショニング、顧客層、市場状態をリサーチすることが始めの一歩。顧客インサイトや競合のブランド分析も含め包括的にリサーチすることで、自社の独自性を際立たせるための方向性や、どのようなブランドをめざすべきかが見えてくるはずです。

ステップ2:社内のコミュニケーションを透明化

リブランディングを企画しても、社内の一部にしか理解が得られていなければ、実際に行動に移したときに企業内で対応のぶれが出てしまいます。また、せっかくリブランディング戦略を立てたとしても、役員レベルの同意を得ることができず、すべてが白紙に戻ってしまうこともあるでしょう。こうした事態を防ぐためにも、社内全体が風通しの良い状態でなければいけません。ステップ1のリサーチにおいて、社内のコミュニケーション状況もチェックしておきましょう。役員の同意を得るためにも、綿密なリサーチが大きな鍵となります。

ステップ3:戦略は書面上で

リブランディングは、企業全体を巻き込む大きなプロジェクトです。社内での意識統一を行うためにも、戦略やリブランディングの工程を書面に残すことが重要です。書面化することで、誰にどんな責任があるのかが明確になるだけでなく、口頭での約束で起こりがちな「そんなことは聞いていない」とうやりとりを防げます。書類があれば、社内全体での情報共有も容易です。

ステップ4:日程は明確に

戦略だけでなく、リブランディングを世に出す工程も明確にしておきましょう。会社の規模にもよりますが、社員数や部署の多い企業では社内に浸透させることも大切です。社内PRをしっかり行い、社員全体でリブランディングへの意識を高めることを忘れないようにしましょう。

ステップ5:新ブランドを根強く守る

リブランディングは発表して終わりではありません。リブランディングを行った直後は、必ずしも良い評価ばかりではないことも想定しておきましょう。企業の変化を不安視する顧客から、問い合わせが殺到するかもしれません。どんな質問が来てもよいように、あらかじめ対応策を考えておき、リブランディング発表後のマーケティング戦略につなげるのがポイントです。新ブランドを守る長期的な戦略を立てることで、求めるリブランディングの効果が期待できます。

リブランディングの成功事例

具体的な戦略と実践で、リブランディングの成果につながります。ここで、実際にリブランディングを成功させた事例を見てみましょう。

ギャングの服から、ラグジュアリーへ「バーバリー」(イギリス)

1856年創業の老舗ファッションブランド「バーバリー」は、リブランディングにより大きな変貌を遂げました。現在では有名映画スターが広告モデルとなるほど、華やかで高級なブランドとして確立されています。特有のチェック柄は世界中から愛され、日本でもおなじみです。しかし、2001年当時のバーバリーには、反社会的で暴力的といったイメージを持たれてしまっていました。2004年に就任した新しいクリエイティブディレクター、クリストファー・ベイリーのもと、バーバリーはモダンでクラシックな洋服を売るブランドとしてリブランディングに成功。ブランドの礎(いしずえ)であるトレンチコートやチェック柄はそのままに、伝統を残しつつ、洋服のデザインを変容させました。ブランド本来の特徴を生かしながら、時代の変化に合わせたリブランディングの大切さがうかがえます。

売上の回復につながるイメージの変化「マクドナルド」(アメリカ)

2004年公開のドキュメンタリー映画『スーパーサイズ・ミー』では、マクドナルドのメニューを1か月食べ続けた主人公の変化を取り上げたことから、「マクドナルドの商品は身体に悪影響をおよぼす」というネガティブなキャンペーンにつながりました。結果、マクドナルドは「安い不健康な食べ物」というブランドイメージが定着し、売り上げ低迷を引き起こしています。アメリカ国内でも健康志向が高まり、肥満が問題視されるようになったことから、マクドナルドはリブランディングに着手。サラダなどの健康的なメニューに力を入れ、ただ「安さ」にこだわるブランドではないことをアピールしています。世間や顧客層がマクドナルドに抱くイメージを受け止め、プラスに変わる視点を持って戦略的なリブランディングも実施。低迷していた売り上げも右肩上がりに改善し、根強いファストフードブランドとして継続的な定着を見せています。

ブランド戦略が鍵を握る

ビジネスを成功させるためには、成果につなげる戦略が欠かせません。リブランディングを検討する前に、ブランド戦略をしっかり考えるようにしましょう。

ブランド戦略の基礎については、こちらをご覧ください→「ブランド戦略を成功させるために必要な3つのポイント」

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