DIGITAL MARKETING
デジタルマーケティング

なぜ顧客エンゲージメントを高めることが大切なのか?その調査方法と施策

顧客エンゲージメント

従来の広告宣伝手法では、自社が伝えたいメッセージが思うように伝わらない……というケースはありませんか?そんなときには、利用している媒体や伝え方をいま一度見直す必要があります。

とはいえ、具体的な方法を検討するためには、現時点でのお客様との関係性を把握しておくことも大切です。企業の想いをどんな形で伝えていけばよいのか、また、その想いを受け取ってもらえるようなお客様との関係を築くにはどうすればよいのかを考えるとき、ひとつの指標となるのが「顧客エンゲージメント」です。今、着目しておきたい「顧客エンゲージメント」について、その重要性と成果につなげる施策について考えてみましょう。

顧客エンゲージメントとは何か

「顧客エンゲージメント」とは、企業とお客様との間で築かれた深い関係性のことを指します。

類似する商品やサービスが多く存在する市場では、他社との差別化を図るだけでなく、お客様に「このブランドだからこそ購入したい」といったロイヤリティの定着に向けた、なんらかのアプローチが必要です。お客様との関係性を定量的に確認できるのが「顧客エンゲージメント」であり、顧客エンゲージメントを高める施策を取り入れることによって、ロイヤリティの向上につながります。

なぜ顧客エンゲージメントを高めることが重要か?

売り上げの8割は既存顧客の2割からもたらされるという「パレートの法則(80:20の法則)」が示すように、利益拡大のためには、既存のお客様へのアプローチが欠かせません。顧客エンゲージメントの向上は、自社のブランド力を強化するものであり、今後のマーケティング活動を左右するものでもあります。

単に自社サイトへの訪問者数を増やしたり、一度だけの購入行動しかない新規のお客様を獲得したりするだけでは、長期的な収益の拡大にはつながりにくいもの。顧客エンゲージメントを意識しながら、顧客の定着化を図りましょう。

顧客エンゲージメントの現状を調査してみよう

顧客エンゲージメントを高めるためには、まず、現状を把握しておく必要があります。個別にアプローチを行うダイレクトマーケティングが注目される現代において、口コミ力を持つお客様との関係は、ますますリアルタイム化が進んでいます。企業とお客様、双方向からのアプローチやタイムリーなレスポンスが重視される今、SNS上のエンゲージメントは特に重要です。SNS上では、アナリティクスの項目のひとつとして、解析されたエンゲージメント率が提示されます。運用しているSNSのアカウントごとにエンゲージメントを調査することで、お客様との絆がどの程度築けているかをチェックしてみましょう。

SNS上の「エンゲージメント率」は、企業サイトをフォローしているユーザーのうち、どのくらいの割合の人から「いいね!」や「シェア」などのアクションがあったかを表しています。代表的なSNSとして挙げられる以下の3つの媒体において、それぞれのエンゲージメント率の定義は以下のとおりです。

  • Facebook
    投稿にリーチした人の数を母数とし、それについて、いいね!、コメント、シェア、またはクリックした人数の割合。
  • Twitter
    エンゲージメント(クリック、リツイート、返信、フォロー、いいね)の数をインプレッション(投稿を見た回数)の合計数で割ったもの。
  • Instagram
    投稿に対して、いいね!やコメントをしたアカウント数を、フォロワー数で割ったもの。Instagramのアナリティクス上に掲載される項目「エンゲージメント」の数値をもとに計算しますが、フォロワー数だけでなく、「インプレッション数」や「リーチ」も分母になり得ます。

顧客エンゲージメントを高めるためのマーケティング施策

顧客エンゲージメントを高めるためには、ファン化を進めるようなマーケティング施策が必要です。もし、現状のエンゲージメント率が低ければ、顧客エンゲージメント獲得のための戦略を練ることも考えなければいけません。対策となる施策にはさまざまな手法が考えられますが、代表的なものとして以下の2つが挙げられます。

SNSマーケティング

SNSマーケティングは、名称のとおり、SNSを利用するマーケティング手法です。その目的には、「ブランドの認知を広める」、「売り上げの向上」、「来店客数やファンを増やす」など、さまざまなゴールが挙げられます。

上述したように、SNS上でのエンゲージメント率は、現状把握に役立ちます。しかし、ひと口に「SNS」といっても、それぞれのメディアごとに主となる年齢層や利用時間などに違いがあり、その違いを確認しながら、自社のターゲットに合う形で活用しなければいけません。利用するタイミングや手法によっては短期間での情報拡散を狙うことも可能でしょう。

メールマーケティング

メールマーケティングとは、自社の製品やサービスなどを知ってもらい受注につなげることを目的として、興味をひく内容を電子メールで複数に一斉配信する手法です。いわゆる「メルマガ」のほか、「ステップメール(段階的に複数のメールで商品などを紹介する)」や、「リターゲティングメール」なども含まれます。目を引くタイトルをつけるといったように、工夫次第で大きな効果を生む可能性があります。

ただし、SNSマーケティングとは異なり、ある程度の時間をかけてファンになってもらう手段と言えます。

いずれの施策においても、顧客エンゲージメントを高めるためには、自社ブランドや商品・サービスのことばかりを前面に出すのではなく、お客様が求める情報を発信することが大切です。

長く続く関係を築くためのメッセージを発信しよう

顧客エンゲージメントを高めるには、インパクトの強いメッセージで一時的に注目を浴びるだけでなく、お客様に信頼されて長く続く関係を築くことが大きなカギとなります。SNSをはじめ、メールマガジンやステップメールといった媒体を活用し、お客様が求める情報を継続的に発信し続ける仕組みを整えましょう。一過性の関係ではなく、ファン化を期待する施策を進めるために、エンゲージメント率を確認しながら、その都度、より良いアプローチを検討したいものです。

参考:

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