【広告効果測定】3つの基本指標と成果につなげる考え方

テレビや新聞といったマス媒体が主な広告手段だった時代には、広告効果検証は、売上の変化を確認する程度に限られていました。しかし、さまざまな情報がネット上で取得できるデジタル時代においては、オンライン上でのユーザーの行動まで可視化・分析できるようになりました。たとえ施策が失敗しても、データをもとに結果を分析し、次回の改善に活かすことが成功への近道になります。本記事では、デジタル時代における広告効果の検証方法について、詳しく解説します。
目次
今と昔とでは広告効果の測定方法はこうも違う
昔:テレビ・新聞などマスメディア中心の広告の測定方法
インターネットのまだない時代は、テレビCMや新聞広告に対する視聴・閲覧状況を把握するために、電話調査を用いて接触率を測定し、その結果から広告効果の規模を推計していました。
今:Web・SNSなどソーシャルメディア中心の広告の測定方法
Web広告の技術が発達した現在では、広告配信者とユーザーはネット上でつながっているため、広告効果を把握しやすくなりました。また、Web広告は、テレビCMや新聞広告と比較すれば低コストで運用できる媒体ですが、限られた予算の中で最大限の成果を上げるためには「費用対効果」を測定し、PDCAサイクルに活かしていくことが必要不可欠です。効果測定では、広告効果に加え、どのようなユーザーが反応したかといった詳細なデータ分析も重要になります。Web広告は、発信と同時にユーザーの反応をリアルタイムで取得できるメリットがあり、こうしたデータを活用することが、次の施策の質を高める鍵となります。
Web広告効果ってどう測る?知っておきたい3つの指標
Web広告において、ユーザーの行動を計測する指標として、「CPM」「CTR」「CVR」の3つがあります。ここでは、それぞれの指標について解説します。
CPM(広告が1000回表示されるのにかかる費用)
CPMとはWeb広告における広告表示1,000回あたりの費用を示す指標です。広告の反応は表示回数(インプレッション)で表され、CPMは「広告費 ÷ インプレッション数 × 1,000」によって算出されます。
CTR(クリック率/開封率)
CTR(クリック率)とは、広告が表示された回数のうち、どれだけクリックされたかを示す指標です。CTRを確認することで実際にユーザーの関心を引けたかどうかを測ることができ、「クリック数 ÷ 表示回数 × 100」によって算出されます。
CVR(コンバージョン率/購入率/成約率)
CVR(コンバージョン率)は、広告をクリックしたユーザーのうち、どれだけが成果(コンバージョン)に至ったかを示す指標です。たとえば、リスティング広告やディスプレイ広告などのWeb広告では、CVRは「コンバージョン数 ÷ 広告のクリック数 × 100」で算出されます。コンバージョンの内容は、「資料請求」「購入」「会員登録」など、広告出稿の目的に応じて設定されるのが一般的です。
成果につながる広告効果の考え方

ビジネス環境は日々変化しており、ひとつの施策が常に成功するとは限りません。一時的に効果を上げていた施策でも、ある日を境に突然成果が出なくなることがあります。そのたびに一喜一憂したり、やみくもに施策を変更したりするだけでは、根本的な改善にはつながりません。そこで、広告効果と向き合ううえで重要な、「成果につながる考え方」について解説します。
失敗したときのデータも宝
施策がうまくいかなかった時こそ、原因を分析し、次の改善につなげることが重要です。
Web広告では、CTR(クリック率)やCVR(コンバージョン率)などのデータをもとに、仮説と結果のズレを把握できます。一方、マス広告は効果測定が難しく失敗の理由を特定しにくいため、データから失敗の要因を学べることは、Web広告ならではの大きなメリットであり、次の施策を成功に導く重要なポイントとなります。
数値はあくまで判断材料の一部
もうひとつ大切な点は、施策が期待通りの成果を上げられなかった場合、その不振の要因が自社ではなく外部環境に起因する可能性もあるということです。例えば、競合他社が同時期により魅力的な広告やキャンペーンを展開している場合や、大型イベントの影響でアクセス数が一時的に減少するケースが考えられます。また、支給されたボーナスが予想よりも少なかったことにより、消費者の購買意欲が低下し、コンバージョン率が減少する可能性もあるでしょう。このように、数値だけで結果を評価するのではなく、社会情勢や競合の動向といった多角的な視点で分析を行い、成功パターンを見つけ出すことが重要です。
広告効果を最大化するには
Web広告を効果的に運用するには、定期的に効果測定を行い、費用対効果を高めていくことが重要です。また、どれほど質の高い広告でも、ターゲット層に届かなければ成果にはつながりません。そのため、媒体ごとにユーザーの属性や特性が異なることを踏まえ、目的やターゲットに合ったメディアを選定する必要があります。デジタル時代は多様なデータを取得しやすい環境が整っており、得られたデータを活用することが成果を生み出す鍵となります。広告効果を最大化するためには、広告配信者がデータを主体的に活用し、継続的に改善を重ねていくことが、欠かせない時代だと言えるでしょう。
広告媒体の選定方法はこちら:徹底解説!WEB広告の種類と仕組み
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