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消費者インサイトの調査はどのようにして行うべきか?

消費者インサイトの調査はどのようにして行うべきか?

情報があふれる現代では、消費者は毎日多くの商品情報を目にしています。そうしたなかで、自社の商品を選んでもらえるように、企業は差別化を図るための手段を検討しなければなりません。まずは、顧客が求める商品やサービスを絞りこみ、自社に反映させるための情報収集が必要でしょう。そこで、役に立つのが「消費者インサイト」です。

消費者インサイトとは、企業が定めるターゲット顧客層の気持ちや心の動きを指します。調査を行うことにより、顧客が何を、どのように、いつ求めているかを理解できます。顧客のニーズに合った戦略を立てる手助けとなるでしょう。消費者インサイトの調査や戦略立案をどのように行えばよいかを詳しく解説します。

消費者インサイト調査の必要性とは?

「お客様はこういうものを望んでいるはずだ」という企業側の独断と偏見で進めると、今の情報社会において、顧客に響くメッセージ性のあるビジネスとはかけ離れてしまう可能性があります。消費者インサイトを調査することにより、顧客が何を求めているのかという重要な情報を得ながら、ビジネスの方向性を定める必要があるでしょう。調査なしでは見えない消費者のインサイト(心理)を発見することにより、顧客が必要とするサービスを提供することができ、ビジネスの成長へとつながります。

消費者インサイトの戦略とは?

ただアンケートを作成するだけでは、意味のある消費者インサイトを得ることはできません。消費者インサイトをつかむためには、考え抜いた戦略を持つことが必要でしょう。どのようなデータを集めるべきかを決めることがまず大切です。次に、集めたデータをどのように分析して、利用価値のある消費者インサイトへとまとめていくのかを明確にしながら、マーケティング施策に生かしていくのです。以下に紹介する3ステップを参考に、消費者インサイトの戦略について考えてみましょう。

ステップ1:事業目標を明確にする

まずは、今後90日、半年、1年における企業の主となる事業目標を明確にします。例えば、商品やサービスの販売数を伸ばすことを目標とする場合、対象を既存の商品にするか新商品にするかなど、細かく事業目標を定めます。明確な目標を決めたら、どのような消費者インサイトデータが必要かが見えてきます。

漠然とした目標ではなく、具体的な目標を視覚化し社内で共有している企業は、意外にも少ないものです。何を目標として直近のビジネスプランを進めていくのかを見直しながら、チーム内で共有・確認することから始めてみましょう。

ステップ2:誰がターゲットか?

次に、対象となるターゲット層を明確にします。事業目標でかかげている事柄を達成するためには、どの顧客セグメントに訴えることが最優先されるのかを見極めましょう。企業規模によっては、複数のターゲット顧客が存在するかもしれません。そうした顧客層のなかから、どの顧客層の情報を集めるべきなのか、細かく識別してみましょう。ターゲット層が明確になれば、調査対象が的確になり、求めるデータを収集することができます。ターゲット層が漠然としているまま消費者インサイト調査を行っても、事業目標に直結しない無意味なデータを集める結果になりかねません。

ステップ3:どのようなデータが必要か?

事業目標とターゲット顧客を明確にしたあとは、実際にどのようなデータを集めることが必要なのかを検討します。オンライン上で集めた過去の購買行動データか、メールマガジンの開封率と比較する必要があるか、ソーシャルメディア上のデータが必要なのかなど、収集元のメディアやデータ項目を確認しましょう。さまざまなデータを多くのデータポイントから得ることができる現代だからこそ、自社に役立つデータを取捨選択し、正しくデータ分析することがマーケティング成功のカギを握ります。

また、データの量だけに注目するのではなく、データの質も意識する必要があります。どれだけ多くのデータを得たとしても、中身のないデータを分析することになり、インサイトの価値がうすれてしまいます。

消費者インサイトの活用の仕方とは?

データ収集と分析を行ったあとは、消費者インサイトへの活用法を検討します。代表的なものとしてマーケティングへの活用と新商品の開発に役立てる方法があります。

マーケティング

消費者インサイトを用いることで、ターゲット顧客層がどのようなメッセージに反応を示すのかがわかります。決まった顧客セグメントに響くメッセージをダイレクトに届けることができれば、セールス向上につながるでしょう。ターゲット顧客層の心理を上手に読み取ることで、消費者インサイトをマーケティングに活用する方法は無限大に広がります。

新商品開発

新しい商品の開発を行うとき、消費者インサイトはとても役に立ちます。反対に、消費者インサイトが考慮されていない商品開発は、ニーズが少なく売り上げが伸びないといった結果になりかねません。ターゲット顧客層の声に耳を傾けることで、より売れる商品をつくり出すことができるはずです。

消費者インサイトを用いてビジネスの舵とりを

戦略的に消費者インサイトをまとめることで、顧客のニーズに合うビジネスの方向性が定まります。顧客の意見を重要視すれば、顧客からの信頼も得ることもできるでしょう。消費者インサイトは、これからのマーケティング施策を左右する重要な情報です。売上向上や事業拡大に向けて、消費者インサイトを反映させたプランを検討してみてはいかがでしょうか。

参考:

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