CONTACT CENTER
コンタクトセンター

CS向上に向けたコンタクトセンターの人材育成方法とは?

近年、コンタクトセンターでの対応がCS(顧客満足度)を左右するものとして、体制の見直しを図る企業が増えているようです。このときに課題となるのが人材育成でしょう。データ収集やデータの一元化を図ることができても、オペレーターが不適切な対応をすれば、CSの向上どころか、かえって顧客離れを起こしてしまうリスクもあります。今回は、コンタクトセンターの機能を高めるための人材育成について考えてみましょう。

コンタクトセンターで収益を上げよう

コンタクトセンターは、顧客からの要望に対応するだけの部署ではありません。顧客対応から得られる生の声は、サービスレベルの見直しや新商品の開発、セールストークの改善など、さまざまなマーケティング施策に活用できます。商品に関するクレームがあれば、今後の商品改善のヒントになります。使い方に関する問い合わせは、顧客が商品利用時にどこでつまづくかに気付くきっかけとなり、商品だけでなく、取扱説明書の改善にも役立つでしょう。顧客の生の声を直接聞くことができるコンタクトセンターは、マーケティングの成果を高めるうえで貴重な情報の収集場所なのです。さらに、オペレーターの適切な対応によって、顧客のファン化につなげることも可能です。コンタクトセンターは以前から「コストセンター」と揶揄(やゆ)されてきましたが、適切に運営することで「ベネフィット(利益)センター」となる大きな価値があります。コンタクトセンターの品質向上によるメリットについて、詳しくはこちら。「コンタクトセンターは会社の顔!電話応対からはじまるビジネス」

人材育成の成否がコンタクトセンターの質を左右する

上述したようにコンタクトセンターは、ビジネスを飛躍させる情報収集源といえますが、実質的にその成果を左右するのはオペレーターの対応にあります。

コンタクトセンターをベネフィットセンターとして機能させていくためには、まずオペレーターの育成から始める必要があるでしょう。オペレーターの人材育成を行う場合、特に注目したいのが「共感的コミュニケーション」と「要望への回答力」です。

共感的コミュニケーションとは、相手の気持ちになって行うコミュニケーションのことです。コンタクトセンターには、ときとして厳しいクレームが寄せられることもありますが、上手に対応できれば、むしろ好感度を高めるきっかけにもなります。相手の思いに共感を示す姿勢は、顧客との信頼関係を強め、結果として企業へのロイヤリティ向上につながります。気持ちが伝わったと感じさせる共感的コミュニケーションは、コンタクトセンター業務の品質を高めることになるでしょう。

要望への回答力は、コンタクトセンター機能の土台となるスキルです。インバウンド型(連絡を受ける)のコンタクトセンターでは、個々の顧客から届く要望に対して、事前に回答を準備しておくことはできません。問い合わせに対して、先方を待たせたり戸惑わせたりすることなく、求められる情報を提供できる回答力は、コンタクトセンターにおいて基本かつ必須のスキルといえるでしょう。日ごろから商品や企業に関する知識を身につけ、顧客に納得してもらえる情報を提供できるオペレーターを育成する必要があります。

顧客の声を直接聞くのがオペレーターの仕事です。共感的コミュニケーションも要望への回答力も、あくまで人対人の業務であり、オペレーター自身のスキルアップが欠かせません。コンタクトセンターをベネフィットセンターに変えていくには、いかに人材を育成していくかが大きな鍵となります。

人材育成の方法

では、具体的にコンタクトセンターでの人材育成は、どのようにすればよいのでしょうか?

オペレーターの育成はもちろんですが、同時に取り組みたいのがトレーナーの育成です。具体的な行動を始める前に、まずはセンター運営の全体像を確認しておきましょう。

ひと口にコンタクトセンターといっても、企業によってその役割はさまざまです。自社ではどのような役割を期待しているかを再確認し、取り組むべき課題を明確にすることから始めましょう。人材育成は、あるべき姿と現状のギャップを埋めるために行うものです。同じコンタクトセンターであっても、インバウンド型とアウトバウンド型では、教育課題が異なります。課題を明確にするために、コンタクトセンターの目的は何か、それは周知されているか、中間目標指標であるKPIは何か、トークスクリプトは適切か、などの現状把握・分析を行い、取り組むべきポイントを丁寧にチェックしていくとよいでしょう。

トレーナーの育成

コンタクトセンターの人材育成というと、オペレーター個々のスキルアップを図る研修を考えがちです。しかし、オペレーター育成以前に、オペレーターを指導するトレーナーの育成を重視するべきでしょう。トレーナーの手腕によって、オペレーターの能力開花やスキルアップレベルが変わります。しっかりとトレーナーを育成することが、コンタクトセンター全体の品質向上に向けた近道となるでしょう。

トレーナー育成では、「コミュニケーション能力」はもちろんのこと、現状を正しく把握する「モニタリング能力」、オペレーターと信頼関係を築くための「コーチング能力」の向上が重要となります。オペレーターの人数が多い場合には、複数のトレーナーを育成することになりますが、その場合、トレーナーの能力差が広がらないように注意する必要があります。

オペレーターの育成

オペレーターは顧客にとって「会社の顔」となる存在です。個々の対応によって、CSレベルが大きく変わります。オペレーターの教育は、先述した共感的コミュニケーションと要望への回答力の養成から始めるとよいでしょう。また、厳しいクレームにもときとして遭遇するため、クレーム対応研修、メンタルヘルス研修も大切です。そのほか、モニタリング研修など、さらなるスキルアップに向けた取り組みもおすすめです。コンタクトセンターのさらなる品質向上を目指す際には、WOWOWコミュニケーションズが提供する人材育成やコンサルティングプランもご検討ください。

人材育成がES(従業員満足度)を向上させる

コンタクトセンターを適切に運営することは、CS向上につながります。ただし、CS向上という成果を出すためには、ES(従業員満足度)向上も取り組むべき課題となります。人材育成を行うことで、オペレーター自身のやりがいとモチベーションを高め、結果として、CSにも良い影響を与えられるでしょう。企業内外でロイヤリティを高める好循環を生みだしたいものです。

参考:

カスタマーサポートの重要性とは|BOXIL
コールセンター運営の成否のカギはSVにあり|BIZTEL

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